CUDとは

 色覚障害を問わず、より多くの人に利用しやすい製品や施設・建築物、環境、サービス、情報を提供する考え方を「カラーユニバーサルデザイン(略称CUD)」と言う。 現在、日本国内の約320万人、男性の20人に1人、女性の500人に1人が色覚障害者と言われている。主な色覚障害者の内訳はP型色覚特性者(旧名称:第一色覚異常者)が約25%、D型色覚特性者(旧名称:第二色覚異常者)が約75%。これらの方は視力は普通と変わらないが、一部の色は一般色覚型と見え方が異なる。

 

 色覚障害者にとっての障害は、一般色覚者だけを念頭において色分けされた情報である。その障害を作らない配色やデザインの方法、またその考え方であるCUDに社会の関心が集まっていて、CUDを導入している企業も増えている。

 

 病院内では色分けされた情報を多く目にし、それが正常色覚者だけに見やすい配色だとしたら、情報としての価値を満たしているとは言えない。入院案内のパンフレット、院内掲示版、院内案内地図、患者誘導用の進路標識などカラー分類表示されているものがある。医療従事者として色覚障害者が勤務していることも十分に考えられるので、病院や薬局施設への積極的なCUDの導入が必要である。

トリアージ・タッグの見え方
一般色覚者
P型色覚特性者
D型色覚特性者
一般色覚者
P型色覚特性者
D型色覚特性者
※色覚障害者が感じている色を完全に再現したものではありません。